昨晩10時頃に私の祖母の姉(96歳)から電話がありました。
「今、電話が鳴ったんだけど、妹がかけたのかねえ?」
祖母は寝るところで、こちらからは電話をかけていないと伯母さんに伝えました。
私は、短時間でしたが、話をしました。
単なる間違い電話のようなものだったので、祖母には、電話があったことを伝えませんでした。
そして今朝、11時頃、伯母さんの家から電話がありました。
「今朝、突然、頭の痛みをうったえて、今、病院で危篤状態なの。」
私も祖母も驚いて、すぐに病院へ行きました。
伯母さんは意識不明でした。
祖母(93歳)は悲しんでいました。
数日前に電話で100歳まで生きると約束していたそうです。
私としては後悔しています。
昨晩の電話を祖母につないでいれば、姉妹の最後の会話が出来たのに・・・
ムシノシラセは、やはりあるのでしょうか?
お年寄りとの暮らしにおいて、「また後で」は通用しないことを実感しました。
私の祖母と祖母の姉は、かつて同じ仕事をしていました。
戦前において、中学校を卒業したものは働くのがあたりまえです。
女子ならば、「おしん」のように奉公に出されます。
姉妹は揃って、同じお屋敷で、女中として働いていました。
仕事の内容は、掃除、お嬢様の通学の送り迎え、その他雑用だったそうです。
御主人様が帰宅すれば、「お帰りなさいませ、旦那様。」と挨拶していました。
姉妹は、今風に言うと『メイド』です。
服装は和服ですが、正真正銘の本物のメイドです。
最近はニセモノがちやほやされているようですが、話を聞くなら断然本物がよいです。
ちなみにお仕えしていた御主人様はとても立派な方で、犬を養っているつよい人でした。
戦前の5月15日に反乱軍に暗殺された時は、とても大変だったそうです。
その時の様子は祖母姉妹が私によく語ってくれました。
メイド姉妹は歴史の目撃者でもあります。
2007年3月30日
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